バラの2番花が見頃を迎えた旧古河庭園に行ってきました

旧古河庭園は、元々は、明治時代に外務大臣として不平等条約の改正に辣腕を振るい、“カミソリ大臣”と呼ばれた陸奥宗光(むつむねみつ)の邸宅でしたが、宗光の次男が古川家の養子となったため、古川家の所有となったものです。

1919年(大正8年)に鉱山業で財を成した古河財閥の3代目社長、古河虎之助男爵の邸宅として現在の形に整えられました。

敷地内には、武蔵野台地の斜面と低地を活かし、北側の小高い丘に洋館、斜面に洋風庭園、そして低地に日本庭園があります。

洋館と洋風庭園は、鹿鳴館、ニコライ堂、旧岩崎庭園洋館などを手がけたジョサイア・コンドルが設計し、日本庭園は、京都の庭師・植治こと小川治兵衛が手がけています。

大正期の和洋の庭園が見事に調和した和洋併置式庭園は、貴重な存在だそうです。

今回はバラの2番花が見頃を迎えた旧古河庭園を梅雨の晴れ間に訪問しました。

 

洋館

園内に入ると、まず2階建ての洋館が目を惹きます。

大正6年に竣工したジョサイア・コンドル最晩年の作です。

骨組みは煉瓦造、外壁は真鶴産の新子松石、屋根は天然スレート葺。

雨に濡れた新子松石は、黒っぽく重厚な雰囲気を醸し出しています。

 

洋風庭園

洋館の東側面と正面にはバラ園が配置されています。

洋風庭園は、左右対称の幾何学模様のフランス整形式庭園と、石の欄干や石段・水盤など、立体的なイタリア露壇式庭園の技法が組み合わされています。

バラの花壇では93種類のバラが開花し、2番花の見頃を迎えていました。

辺りにはバラの華やかな香りが漂っています。

蕾もまだたくさんあり、2番花は7月5日まで楽しめるそうです(7月6日には秋バラに向けてすべての花を切ってしまう予定)。

 

梅雨の晴れ間に訪問したため、あいにく多くの花びらが雨に濡れて少し傷んでしまっていましたが、比較的良い写真が撮れた3種類のバラをご紹介します。

 

ソニアは、別名“スイート・プロミス”の通り甘いムードのバラです。赤みを帯びたサーモンオレンジから柔らかいサーモンピンクに変わるそうです。

ソニア

マリア・カラスは20世紀を代表するオペラ歌手にちなんだバラです。蛍光がかった濃いピンクの色が華やかなバラです。

マリア・カラス

アンジェラは小ぶりの花がたわわに咲く、可愛らしいバラです。

アンジェラ

 

日本庭園

洋風庭園の階段を下ると、一気に和の世界に入ります。

富士山の溶岩である黒ぼく石が石垣状に積まれ、雨に濡れた緑の苔がしっとりとした雰囲気を醸し出しています。

黒く重そうな岩ですが、多孔質で軽く、加工しやすいそうです。

日本庭園を反時計回りに進み、渓谷を抜けると、見どころの一つである枯滝(かれたき)にたどり着きます。

枯滝は、水を使わずに山水を表現する“枯山水(かれさんすい)”の手法の一つで、石や岩が水を表しています。

旧古河庭園の枯滝は、岩の表面の模様がまさに滝を流れ落ちる水のようで、迫力があります。

日本庭園は、“心”の字に似せて作ったと言われる心字池(しんじいけ)を中心とする池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)です。

池の淵には日本庭園でよく見られる雪見灯篭が配置されています。

旧古河庭園の日本庭園の特徴は、大小ざまざまな岩が大胆かつ効果的に配置され、迫力のあるダイナミックな風景を作り出しているところではないでしょうか。

斜面には、山道に見立てたかのような石組み敷かれており、まるでちょっとした山登りをしているかのような感覚です。

井戸水を水源とした大滝は、園内で最も勾配の急な箇所を削って断崖とし、20メートルの高所から、数段の小滝を経て、滝壺に落ちるようになっています。

作庭した小川治兵衛が最も力を入れた場所の一つだそうです。

以上、旧古河庭園の主な見どころでした。

所要時間は、ゆっくりと回って1時間(洋館の見学時間は除く)ほどでしょうか。

雨でバラの花びらが傷んでしまったのはとても残念でしたが、それでもバラの花が洋館を背景に美しく映え、優雅な雰囲気を楽しむことができました。

機会があればまたぜひ訪れてみたいと思います。

訪問日:2020年6月下旬

 

開園時間:10:00~16:00

休園日:年末・年始(12月29日~翌年1月1日まで)

入園料:一般 150円、65歳以上70円
(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)

*旧古河庭園との共通入券(園結びチケット)は一般400円、65歳以上 200円

アクセス:JR京浜東北線 上中里駅 下車 徒歩7分
     東京メトロ 南北線 西ヶ原駅 (N15)下車 徒歩7分
     JR山手線 駒込駅 下車 徒歩12分
     都電荒川線「飛鳥山」下車 徒歩18分
     北区コミュニティバス(王子・駒込ルート)20分間隔
     JR駒込駅より5分・JR王子駅より20分 「旧古河庭園」下車

HP:https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index034.html

 

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